すごろくでnマス目に止まる確率
1~6の目が等確率で出るサイコロを使ったすごろくで、nマス目に止まる確率を計算する。
この確率をP(n)とする。
P(0)
スタート地点を0番目とし、P(0)=1とする。
P(1)
1回サイコロを振って1が出る確率であり、
P(1) = 1/6
P(2)
1回サイコロを振って2が出る、または2回連続で1が出る
P(2) = 1/6 + 1/36 = 7/36
P(3)
1回で3が出る、2回で(1,2),(2,1)、3回で(1,1,1)
P(3) = 1/6 + 2/36 + 1/216 = 49/216
P(4)
このあたりで、分母は6の累乗、分母は7の累乗になっていそうであることに気付く。
nマス目に到達するまでにサイコロを振る回数は、n回以下である。
n<=6のとき、
i回でちょうどnマス目に到達する場合の数は、n-1マスのうちサイコロを振るマスi-1個を選ぶという問題と考えることができ(1回目はスタートで振り、サイコロを振るのはn-1マス目以前である)、
[math]\displaystyle{ P(n) = \frac{1}{6} \sum_{i=1}^{n} {_{n-1} C _{i-1}} \left(\frac{1}{6}\right)^{i-1} }[/math]
二項定理を使って、
P(n) = 1/6 * (1+1/6) ^ (n-1)
P(4) = 343/1296
P(5)
P(5) = 2401/7776
P(6)
P(6) = 16807/46656
n>=7
最初に出る目が1~6である場合があり、残りマス数でピッタリ止まる確率を考えると、
P(n)はP(n-6)からP(n-1)までの平均になる。
P(1)からP(6)ではP(6)が最大値であり、それらの平均は最大値より大きくなることはないから、全てのマスの中で6番目のマスに止まる確率が最も大きい。
n→∞
[math]\displaystyle{ P(n) = \frac{1}{6} ( P(n-1) + P(n-2) + P(n-3) + P(n-4) + P(n-5) + P(n-6)) }[/math]
行列で表示すると、
[math]\displaystyle{ \begin{pmatrix} P(n) \\ P(n-1) \\ P(n-2) \\ P(n-3) \\ P(n-4) \\ P(n-5) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \frac{1}{6} & \frac{1}{6} & \frac{1}{6} & \frac{1}{6} & \frac{1}{6} & \frac{1}{6} \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} P(n-1) \\ P(n-2) \\ P(n-3) \\ P(n-4) \\ P(n-5) \\ P(n-6) \end{pmatrix} }[/math]